お墓における「累代」とは世代を超えて一つのお墓に複数の家族や親族が埋葬されていく形式を指す言葉であり、代々受け継がれる墓の概念そのものです。
日本の伝統的な墓制度では一代限りではなく、複数の世代が同じお墓を使い続ける「累代墓」が一般的であり家族の歴史や系譜を記録し供養を継続するための基盤で位置づけられています。
累代のお墓では通常、最初に建立した人物の名が墓石正面に刻まれその下や側面に次世代以降の名前や戒名命日などが順次追加されていくスタイルが採られます。
このように一つの墓に複数の故人を納骨するためには墓地の構造や収容力に配慮する必要があり、石材店や霊園と事前に計画的に相談しておくことが大切です。
累代墓は継承者の存在が前提となるため誰が墓守でその役割を担っていくかを明確にしておかないと、後にトラブルの原因になることもあります。
近年では累代のお墓を持たずに個別供養を希望する人も増えていますが、それでも伝統的な累代墓の存在は根強く特に家族の絆や先祖への敬意を重視する価値観の中では今なお重要な意味を持ちます。