和風の墓石は日本の伝統的な様式を重んじながらも、近年では個性や現代性を取り入れたデザインが増えています。
従来の和風墓石といえば三段構造を基本とした直線的なフォルムが一般的でしたが、現在ではその枠組みの中に曲線を取り入れたり、装飾性を高める工夫が加えられたりすることでより洗練された印象を持つ墓石が選ばれる傾向にあります。
人気のデザインでは伝統的な形状を踏襲しつつ、家名の書体や彫刻のスタイルに変化をつけて独自性を表現するものが挙げられます。
たとえば正面の彫刻に仏教の言葉や俳句、家族の想いを込めた短いメッセージを加えることで和風の落ち着きに加えて心のこもった雰囲気が生まれるのです。
墓石の色味にも変化があり、黒やグレーに加えて落ち着いた青や緑系の石材を使ったものも支持を集めています。
石材の表面加工においても艶を抑えた磨き仕上げや、自然な風合いを活かした叩き仕上げなど多様な表現が可能です。
和風墓石はその見た目だけでなく設置される場所との調和も重要であり、特に日本庭園風の墓地や寺院の敷地内においては周囲の景観を損なわないように慎重なデザインが求められます。