散骨とは遺骨を自然に還すことを目的で海や山などにまく供養の方法であり、近年ではお墓を持たない新しい選択肢で注目されています。
散骨の方法にはいくつかの種類がありもっとも一般的なのは海への散骨で、船を利用して沖合に出て遺族が手で骨をまく「海洋散骨」が広く知られていると言えるでしょう。
そのほか山や樹林など自然の中にまく「山林散骨」や、ドローンを用いた空中からの散骨合同で行う代行サービス型の散骨なども存在し方法の選択肢は多岐にわたります。
いずれの散骨方法においても事前準備が重要であり、まず遺骨を粉末状にする「粉骨」処理を行わなければなりません。
これは原形のままの骨を散布することは法律上禁じられているためで、専用の業者によって細かく粉砕された状態で行うのがルールとなっています。
散骨を行う場所にも配慮が必要で私有地であれば所有者の許可が必要となり、海や山であっても公共の場や観光地など不特定多数が利用する場所ではトラブルのもとになりかねません。
散骨に際しては宗教的な儀式を行う場合もあり、僧侶を招いての読経や献花を伴うこともあります。