自宅墓とは個人の敷地内、つまり私有地に墓石や納骨スペースを設けて供養を行う形式のことで宗教や慣習に縛られず故人を身近に感じながら自由に供養したいと考える人々の間で注目されています。
しかし自宅墓を設置するには一定の許可が必要であり、法律や地域の条例による制限も多く事前の確認と手続きが欠かせません。
まず自宅に遺骨を安置すること自体は法律上認められていますが「墓地、埋葬等に関する法律」では遺骨を土中に埋葬するには都道府県知事または自治体の許可を得た墓地で行うことが原則とされています。
つまり自宅の庭に遺骨を埋葬し、墓石を設置するにはその敷地を「墓地」で公的に認可を受けなければならないということです。
この許可を取得するためには敷地の用途地域が墓地設置に適しているか、周辺住民の同意が得られるか排水設備や管理体制が整っているかなど複数の条件をクリアする必要があります。
自宅墓を設ける場合は将来的な継承問題も視野に入れる必要があり、名義変更や墓じまいの際の対応をどうするか家族でしっかりと話し合っておくことが求められます。